2020/01/01

あけましておめでとう

フィクション49

描く・書く・話すなんて両思いが確認できてなければ通り魔のやることだ。創造を伴わないのであれば「わたしはこういうものですよ」のラベルをつけていない個人の精神をマイルドにだろうが毒舌だろうがメッタ斬りにしてズタズタに傷つける。わたしたちは人殺しの倫理が溶け合った場所で気持ちよく傷だらけにされたり不愉快に傷だらけにされたりしながら生きている。二次創作をしている人も一次創作をしている人もコメンテーター的に生きる人もそう、だからわたしは…他人の暴力に対してだけ敏感な、そういうふうにしかいられなかったんだろうけど…というような人が、切りどころをわかっていない無免許の外科医みたいに見えてとても怖い。嫉妬なんですかね。私ももっとためらいなく好きや嫌いに斬りかかって、その太刀筋を磨きたいと思います。考えてためらったりやめたりしたところでどうせ死ぬだけだし、ほとんど誰も本当はそんなこと考えちゃいないんですから。

2019/12/27

フィクション62

なにか正しいことを行おうとするとき、それを品行方正にやれるわけがない。
もののありかたを変えるということがそもそも優等生的なそれとはかけ離れた考え方だから。怒りや痛みが動機になることだって多いと思う。

子供のころ、制服の廃止を求めて交渉のために動いた。一元的すぎるものの見方なのはわかっていたけれど、ある女性差別的な…後遺症が残るような、身体の自由を奪うタイプの、現在も行われている風習についてたくさんの人の前で、公式にその是非についてどのように考えるか述べた。どうでもいいこと、つまりその規定に従ったところでわたしの信じる自由や平等に抵触しないすべてのものには従っていた。校則を隅から隅まで読んで真面目に暮らそうと努力していた。ボランティアへ行き信号を守り落とし物を届け成績よく暮らしていた。ぞうきんを投げて遊ぶ人に注意したあと、とばっちりを食らった時に怒ったら「あいつは男だし、耳が聞こえないんだよ」と諭すようなニュアンスで言われた。わたしはその先生の授業がとても好きだったし、そういうやりとりがあったということ以外で「何も思っていない」。「耳が聞こえないから注意が聞こえないとして、目は見えているのだから私がいるのはわかるだろうし、そもそも室内でぞうきんを投げて遊ぶことが適切ではないと判断できる・できないは耳の問題ではない」と言ったら「もう少し大人になったらわかる」と返された。そんなふうに侮ることは彼の知性に対して失礼すぎるだろ、と思ったけれど、優しくて正しい人たちの世界観を必死になって一人で邪魔する意味もないし、ほかの色々な…ほんとうに色々な問題もあるか…と思って、それから、「私のことも“かわいそう”だと区別してくれ」、と思いました。「ふつう」が何かは重々わかっていて、それができないんだよ。だからわたしは、あぶない遊びをする人たちがいる中で、教室で本を読み続けたんですよ、それは私の当然の権利だから。そもそも。そんなことは我が儘だと思うでしょうけれど、と思ったけれど、同情されるなんてごめんだったから、配慮が足らずにすみませんでした、と謝って差し上げた。自己矯正を徹底しないことで色々なものを試していたからか、ほかの理由か知らないけれど「正しい人」にはよく嫌われていたように思う。それは当然そうなるんです、わたしの譲れないことというのは、他人が当然譲られ慣れていることだったりする。

正しいから、問題を切り分けた上で他人を対等に扱おうという努力は絶対にしない人。正しいから区別をする人、正しいから女や子供が性について認識するのを嫌う人、正しいから子供が大人に倣うことを望んで、従わなければ罰して、導いてあげる人、正しいからブスを軽蔑する人。彼らは自分の加害性とほとんど向き合う機会がないから、認知の外にいる誰のことも許せないんです。正しく。正しい人だらけで疲れる子供時代を過ごしてきたから、わたしは私の信じるものに対して「正しい人」が入り込むことが本当におそろしい。正義の遂行、そんなに大事ですか?かびるんるんはただ生きてるだけなんですよ。棲み分けることや話し合ってなるべく誰も困らないようにすることしか大切じゃないと思うのですが。はい、オメラスから歩み去る人々。この世に逃げ場なんかないんですよ。だからわざわざ殺し合うわけにはいかないんですよ。殺された側はその事実を絶対に忘れないんだから。それでも、自分を何度も殺した相手のことも信じたり、優しくしたりしないといけないんです。多分。なるべく…できる限り、そうありたいです。

「その言い方はなんだ」「その目はなんだ」「その格好はなんだ」「おまえは何もわかっていない」「そんなことは通用しない」でひとを萎縮させようとするのは、自らを正しいとする人たちがよくしていたことで、わたしはそういう人たちより、人の話をかみ砕いて自分の責任で話ができて、その上で、ひとに譲ったり譲らなかったりしたことをきちんと覚えていられるような人のことが好きでした。いまはもうただひたすらに交渉が上手になりたいなと思っています。なにも話し合えないのなら、ただ感情の炎と感情の炎がそこに対立するのであれば、わたしかあなたの、どちらかが燃やされるだけなんでしょうね。

2019/12/14

「儚さ」の輪郭をとってなぞっていったとして、たいてい不安が募るだけでろくなことにならない。なにせ相手は儚いのだから。強烈にお光りなさいよ

2019/11/28

あなたはわたしの美しい窓。吹き込む空気がやさしくて、きっと生きていけると毎日思う

2019/10/31

諸刃の花弁で呼吸する、話すこととは生きること
「おまえのことなんて嫌いだ」と話されれば、誰でもあなたのことを嫌いになると思う。
病に心を深く犯されていて、切り刻まれることで気持ちよくなるタチでもなければ。

2019/10/24

すべての愛情を病だと思わずに生きるからそんなふうに可愛がり方を間違えるんだよ。開き直っちゃダメ、終わらせてはダメ、気づいてはダメ。

2019/10/21

アンチポルノ見た。岡崎京子と岡崎京子を好む女が大嫌いなんだなあと思った。

2019/10/14

ほんとうに読みたい本も漫画も映画も音楽もなくしてしまう季節が来てしまった。どんな被造物よりも明けの空気が雄弁だし、地面を叩く靴の音だけで全てが足りてしまう。枯れ果てて凍え死ぬことを知らないのでしょう、豊かな秋よ、これは毎年のことじゃないんだと思う、今年もきっとはじめまして。
彼岸に語りかけるとき私達は誰でも歌うことしかできない。書くことも描くことも踊ることも奏でることも無駄。その大いなる流れを汲んでどのように歌うのか感じなさい、考えなさい、捨てなさい。